里山の風景

戸山の郷の生き物たち  ≪2016/05/09≫

 戸山の郷中王従業員の咲とやま農園のIさんから、戸山の郷の生き物の写真が送られてきましたので、新しいシリーズとして掲載していきたいと思います。

 第一弾は、田植え時期の田んぼに生息している生き物を特集します。

◆アカハライモリ

 分布:本州、四国、九州、佐渡島、隠岐、壱岐、大隅諸島、中之島など
 生態:平地から山地にかけて分布し、水のきれいな池、水田、緩い流れに住んでいます。

    繁殖期は、4月~7月頃

 体長:オス:8~10cm、メス:10~13cm
 特徴:アカハライモリは、日本固有の種。

    繁殖期には、オスの体が鮮やかな紫色の婚姻色に変わります。

    何処にでもいますが、結構希少です。


◆アジアカブトエビ

 分布:ヨーロッパ、アメリカ、アジア
 生態:淡水(水田)
 体長:2~3cm
 特徴:節足動物門の甲殻類。

    生きた化石の代名詞としてカブトガニがよく知られていますが、カブトエビもカブトガニと

    ほぼ同期に地球上に出現した生きた化石です。
    一度定着すると、耐久卵が残っている限り半永久的に発生します。
    農薬を入れると死んでしまうため、生息していると無農薬の証となります。


◆クロゲンゴロウ

 分布:本州~九州
 生態:流れの少ない水場。水田、沼、池など。
 体長:2cm~2.4cm前後
 特徴:真っ黒。がっしりしていて意外とかわいい。

    水中のいろいろなところを回遊しながら餌を集めまわっています。

    呼吸管は見えませんが腹端で呼吸していて、一度呼吸すると5分くらい潜っていられる

    ようです。


◆コオイムシ

 分布:北海道と沖縄以外の本州、四国、九州などに分布。
 生態:里山にある池や沼、水田など。

    5月~6月。春の終わりから初夏にかけてのみ活動しています。
 体長:1.8~2cm
 特徴:コオイムシはメスがオスの背中に卵を産みつける昆虫で、そのオスが卵を背に乗せている

    姿からコオイムシの名がつきました。


◆シュレーゲルアオガエル

 分布:北海道を除く日本全域。
 生態:湿地や田圃のそばの草むらなどで、3月くらいから繁殖行動を始めます。

    寒い地方では7月近くまで。

    田圃の畦などに横穴を掘り、そこに白いメレンゲ状の卵塊を産みつけます。
 体長:3~6cmくらい。オスはメスに比べるとかなり小さく、色も濃いことが多い。
 特徴:シュレーゲルアオガエルは日本全国どこでもほぼ緑一色。
    小さいうちはアマガエルとよく間違えられますが、目の後ろに黒い筋がありません。


◆ホウネンエビ

 アジアカブトエビと同じように、田んぼに生息しています。

 詳細は2015年6月6日に里山の風景に掲載しています。

 手でつかむと右の写真のように、訳がわからん生き物になります…。


◆ミズカマキリ

 分布:日本全国の水田や池沼、流れの緩やかな用水路など。
 生態:水生昆虫ですが水中での動きは鈍く、陸上では長い脚を持て余して不器用にしか動けません

    が、飛行能力は非常に高いです。
 体長:4~5cm
 特徴:カマキリに似ていますが、カメムシ目に分類される水生昆虫でカマキリとはまったく別の

    仲間です。

 

 

 

 

 

 戸山の自然は素晴らしい!

 もっと、珍しい生き物もたくさんいるはず。

 みんなで探してみましょう!